私の部屋のカレンダー、大きくついた二重丸。
それを見ながら、少しにやにやして聞いてみる。
「お得意さんとの取引の日。」
「スーパーの100円均一デーだわ!!」
父さんも母さんも違う答え…。
学校で、友達にだって聞いてみる。
「部活の外練の日。」
「…塾の日。」
「漫画の発売日〜♪」
「英語の追試の日…」
皆、違う答え…。
『あの人』と逢える唯一の場所。
手帳を広げる『あの人』にも聞いてみる。
「別に何もないだろ。」
…違うのに。
真っ暗な家の中、
一人ぼっちのご飯。
今日は…今日は…。
ぴんぽーん。
『…俺だけど…。』
『あの人』は突然やってきた。
綺麗に包まれた花束と、
私が欲しがってたぬいぐるみを持って…。
「…ほら、驚かそうと思ってさ…」
『あの人』は照れながらそう言った。
恥ずかしいとすぐ視線逸らすんだから…。
「じゃ、そろそろ…」
そう言って、『あの人』は帰って行った。
その後、父さんと母さんがケーキを買って帰ってきた。
友達も皆電話やメールをしてくれた。
皆考えてる事は『あの人』と一緒だった。
部屋に帰ってぬいぐるみを見てみる。
よく見ると、手にカードを持っていた。
『あの人』からだった。
たった一言、
お世辞にも綺麗とは言えない字で書いてあった。
今日は、今までで一番幸せな誕生日。
PRESENTED BY : RUMI . M
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