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2003年7月〜



雨によせて





  あめ  雨が降る


久しぶりの本格的な雨
ざん、ざん、ざんと降り続く


  あめ  雨が降る


アスファルトを濡らし
土を潤す


  あめ  雨が降る


雨は雲から生まれ
雲は大気から生まれ


  あめ  雨が降る



降り注ぐ雨粒

空のかけら





雨を部屋の中から眺めたり、

その音を聞いたり、

思い描いたりする。

そんな分にはいっこうにかまわない。


でも、濡れるのはちょっとやっかい。

でも時々ふっと雨に打たれてみたいときもある。

雨の中で腕を広げ、空を仰いではしゃいでみたい。






雨上がりに






雨があがり、陽が射して

ふと風の匂いが変わった



湿った土と青草の匂い

草の露に手を伸ばしてみたくなった



素足で地面を歩く

素手で土に触れる

そんなことをしなくなって

どれくらいたつだろう



指先をつうと  しずくが流れた


通り雨が過ぎて

雲間に

青空がのぞいた


さっきの雨で

大きな水たまりができた


その水鏡の上を私は渡る


みなもにも空が映る

雲海を遥か足元に見て

私は、そう


空を渡る



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