学校の階段!?

第7章 狙われた桜儚(後編)

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  それから2日、何も無い日々が続いていた。
健と達樹は未だに黒魔術師が誰なのかを掴めず、焦っていた。

「達樹、一度坂下さんに会いに行かない?」

ある朝の登校中、ふと健が言った。

「あぁ、俺もそうしないかって誘おうと思ってたとこ。」

達樹も即同意してくれたので、二人はその足で用務員室に向かった。

「おはよ〜ございま〜す…あれ?」

そこで、初めて異変に気付いた。

「…おかしいな、こんな朝から仕事してるわけねぇだろ?」

健は頷くと同時に桜儚の結界の方へと走った。

『…ぇ?健?!』

驚いたのは桜儚の方だった。

「桜儚!!…良かった、君だけでも無事で…」

健は少しいつもの笑顔になった。

『もう3日も坂下の顔見て無いのよ…ちょっと外見てくるって出てったきり。』

桜儚の声は少し震えていた。

「…大丈夫だよ、桜儚。坂下さんはきっと大丈夫だから。ね?」

健は桜儚を慰めた。とても優しい声だった。

桜儚の目から自然と涙が零れ落ちた。

「わぁぁっ!!お、桜儚!!ごめんっ!!僕、そういう…」

『ち、違う…の…。何か…健の顔見たら…安心しちゃって…』

えへへ、と桜儚は照れ笑いをした。
健はふっと微笑んで、力強く言った。

「君は僕が守るから。心配しないで。」

その言葉に、桜儚の頬は紅潮した。

『…かっこいい事言ってんじゃないわよ…ったく。』

うつむきながら、桜儚は呟いた。


  その後、二人は桜儚から坂下が言っていた事を聞き出した。

「坂下さん、もう黒魔術師の検討つけてたみてぇだな…」

「うん。…でも、まだ分からない。」

「何がだ?」

「桜儚や僕を狙う動機だよ。…本当に僕らが狙いなのかな?」

「坂下さんはそう言ってたじゃねぇか。」

「そうなんだけど…『奴』は除霊薬で何をしようとしているんだ…?」

「…おい、健。お前、正体が分かったのか?」

「…何となく、ね。」

教室に向かう途中、二人はこんな事を話していた。
廊下の角でそれを聞いていた人影はにやりと笑い、消えた。



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