学校の階段!?

第7章 狙われた桜儚(後編)

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  その後は何事も無く一日の授業が過ぎて行き、放課後となった。
1年2組の教室では何人かの生徒達が雑談をしている。
その中に神妙な顔つきをした健と達樹もいた。

「しっかし、坂下さんは何処に消えたんだろ〜な…」

「う〜ん…恐らく、『奴』に監禁されてるよ。」

「か、監禁だぁぁぁぁっっ?!!!」

大声を出して達樹が立ち上がったので、教室内にいた人々はたまげた。
達樹は3秒ほど硬直した後、静か〜に着席した。

「…という事は、坂下さんも桜儚さんみたいな結界の中に?」

健は無言で頷きつつ、外を見た。暗雲が立ち込めている。

「達樹、今夜の天気予報は…」

「あ?確か、今日は一日中晴れて月がよく見えるって…」

「だとしたら……。」

健は窓の方を向きつつ低い声で呟いた。


「この雲は凶事の前触れだよ。」





  そんな時だった。廊下から物凄い速さで走る音がこだましてきた。

だっだっだっだっだっだだだだだだだだだだだだだだだだ…………!!!!!

「タツキィィィィィ〜〜〜〜〜〜!!!」


そのこだまの原因は、がばぁっ!!と達樹に抱きついた。

「お、おいっっ!!!くっつくなって!!」

「あのねあのね、サカタ先生が職員室に来いって言ってたよ〜!!」

金髪娘はかなりのハイテンションでまくし立てた。

「はいはいっと。じゃあ健、少し待っててくれ。」

そう言って達樹は席を立った。

「私も行くよ〜!!」

撫子も達樹の後を追って教室を後にした。
健はその後ろ姿をじっと見つめていた。




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