学校の階段!?

見える桜儚

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「桜儚、何があったの?」

  混乱もひとまず収まり、皆でお昼ご飯を食べることになった。 坂下と撫子が台所で何やらごそごそやっている。

『それがよく分からないのよ』

  桜儚はとりあえず『休霊地』の札にもたれかかった。 話によると、今朝坂下が桜儚を見つけた時、物凄い形相で
「用務員室の押入れの中に絶対いてくれ」と言われたのだという。

『まったく、坂下ったら訳分かんない事言うのよ〜』

「やれやれ」って感じで桜儚は肩をすくめた。健は「ふ〜ん」と言いながら、少し考え事をした。
坂下の言動は突発的な物では無さそうだ。



「でも、桜儚さんってこんな綺麗な人だったんだな〜…」

達樹はずっと桜儚の方を見て、しきりに頷いている。

「これじゃあ健が惚れるのも無理ねぇって訳だ!!」
「「な……!!」」

健と桜儚は同時に赤面しながらハモった。

「た、た、た、達樹ってば……」

健が照れまくっていると、

「じょ、じょ、じょ、冗談言わないでよっっ!!!!!」

健以上に動揺している桜儚は興奮して怨霊パワーを出しまくった。

「…お……お〜なぁ……し…ぬ……」

健は首がいい具合に絞まっている。

「タツキ、あんまりからかうとオウナがケンを殺してしまうぞ」

  台所から撫子が皿を持って出てきた。一品目が出来たようだ。
達樹は「悪ぃ悪ぃ」と言いながらニヤニヤしていた。冗談ではないらしい。 ようやく興奮が収まったらしく、桜儚は再び『休霊地』の札にもたれかかった。 健もまだ荒い息をしながら箸を並べるのを手伝った。


  しかし、桜儚が言っていた坂下の切羽詰る物言いが気になってしょうがなかった。





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