学校の階段!?

6


「あたたたた…何、達樹〜?痛…」
「桜儚さん、あの格好似合ってると思うか?」

  達樹は耳元でそっと呟いた。健は「え?」という顔で、

「何言ってるのさ〜。そんなの当たり前じゃない〜♪すっごく似合ってるよ〜」

と、笑顔で言った。

「だってさ、桜儚さん♪」

  それを聞くと、達樹はニヤニヤして健の耳引っ張りをやめた。

『そ、そうっ!!』

  桜儚は先ほどの撫子以上に頬を染めると、クルリと後ろを向いた。
健と撫子は顔を見合わせて、「?」をいっぱい出し合った。



  大広間は、やっぱりだだっ広かった。旅館の宴会場を何部屋も連ねた感じだ。 そんな部屋に4人はポツリと座っていた。

「おや、わしが遅刻したようじゃな?」

  しばらく座っていると、坂下がやって来た。手には色々入った段ボール箱を持っている。

「坂下さん、何それ?」

  達樹は段ボール箱を指差した。坂下はハッハッハと笑って、

「お前さん達の修行用の道具じゃよ」

  と言うと、ドサッと荷物を下ろした。段ボール箱から見えるのは札やら書物やらだ。

「で、今日は何するの?」
「今日は1ヶ月間の修行メニューを作ってもらうよ」

「「「『修行メニュー?』」」」






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