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学校の階段!?

第6章 狙われた桜儚(前編)

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  五寸釘神社には蔵がある。中に入っているのは専ら古書、それも神術や霊術に関する世界中の書が収められている。

「ここに入るのは久しぶりだな〜…」

健はしみじみとしながら暗い中を懐中電灯で照らしつつ進んだ。

「げほっ…すげぇホコリ…健〜、苦になんないのかよ〜?…ごほごほっ…」

達樹の言うとおり、蔵の中はホコリやらくもの巣やらで満載だった。

言うならば、『ザ☆腐海の森』である。

しかし、健はそんな事赤血球ほども気にしていない。

そして、ある所まで行くと、ごそごそと周辺の本を漁り始めた。

「…あったぁ!!これだ!!」

「何があったんだぁ〜?げほっげほっ…」

ホコリが目に入って痛い上に、懐中電灯を当てても健の顔はよく見えない。

まもなく、健が1冊の本を抱えて達樹の目の前に現れた。

健はにっこりと笑っていた。



『はじめての方でも大丈夫!!失敗しないおふくろの味・1』


本の背表紙にはそう書いてあった。
ホコリを払うと、出てきた表紙は間違いなくエプロン姿のモデルである。

「…あのぉ〜、健君〜?」

達樹は目を点にして聞いた。ツッコミも入れられないほど訳分からんのである。

「え、な〜に?」

健は普通に笑顔で返した。

「それで、本は本当に合ってるのかなぁ〜…?」

「うん、そうだよ♪」

達樹の中で何かが弾けた。


「間違いにもほどがあるだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」






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