学校の階段!?
第7章 狙われた桜儚(後編)
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達樹と撫子が戻ってきた。達樹の隣には坂下もいる。
「達樹君がこの娘さんからわしのいる場所を聞き出してなぁ…。」
やはり、撫子は坂下が神霊者であると知っており、彼の力を封印していた。
『で、アンタ私を除霊すんの?』
桜儚は少し挑発的に言ってみたが、撫子はじっとしていた。
「…確かに、お前は"汚れた亡霊"だ。しかし、お前はケンに必要とされている。この世に存在する理由があるのだ。ひょっとしたら、お前は"汚れ"ていないのかもしれぬ。」
健は真っ赤な顔で照れ笑いし、桜儚は猛反発した。
金髪娘はそれらを無視し、坂下の前に歩み寄った。
「私を殺してくれ。」
「な…!!」
健や達樹、桜儚は動揺したが、坂下は撫子の目をじっと見ていた。
「何故だね?」
「私は任務を遂行出来なかった。我がシュパイヤー家では、"失敗は死"だ。」
撫子は坂下から目を逸らそうとしなかった。
「お前さんはそれで良いのかね?」
「二言は無い。」
「そうかね、では…」
坂下はニコニコしながら隣を見た。
「お前さんを必要としてくれておるこの子はどうなのかね?」
「「『へ?」」』
三人(うち一人幽霊)はハモった。
「馬鹿を言うな、私を必要としてくれている人など…」
撫子は鼻で笑ったが、坂下は真剣な顔で続けた。
「お前さんを必要としていないならば、どうして彼はお前さんを助けたのかね?」
「そ、それは…私がいないと貴方の場所が分からなくな…」
「そんな訳無いじゃろ!!」
坂下はぴしゃりと言い放った。健達はこんなに厳しい坂下を初めて見た。
「達樹君にはわしの居場所を聞出すことなど頭には無かったよ、あの時はな。」
「では…ではタツキはどうして私を助けた?!」
撫子は声が震えていた。
「それはな…」
坂下が言葉の続きを言おうとしたが、達樹が二人の間に割って入った。
達樹は真剣な目をしながら撫子に近づいていく。
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