学校の階段!?
番外編
-6-
そして、現在に戻る。
健はあれから3日、寝たり食べたりする以外はひたすら獣道を歩いていた。
隣町まであと幾日かかるか分からない。
(シャムはあんなに道が整備されてたのに、一歩外に出たらこんな獣道か…。)
歩きながら健は道の酷さに疑問を抱いていた。
首都であるシャムと近辺の町を結ぶのは陸路ではこの道以外無いのに、どうしてここまで荒れ放題なのだろう――?
「まさか…“敵”?」
だとしたら話は早い。“敵”がこの付近に生息しているならばうかつに道の舗装にも手は出せまい。
その時、健は妙な悪寒に襲われた。それは、健の真正面からやってくる。
“敵”は現れた。
「……宇津井君?!!」
健は驚いた。クラスメイトの宇津井が確かに其処に立っている。
服装はボロボロの半袖に半ズボン、風よけのマントと粗末な身なりだ。
「よぉ、五寸じゃねぇか。何で“敵”の首都の方角から歩いてくる?」
「…え?」
今、何て――?
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